そもそもロゼワインとは?
ロゼワインのロゼはフランス語で「バラ色」のこと。
日本では甘口のイメージを持たれがちですが、ドライなものまで幅広くあります。また熟成をしないものがほとんどでフレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。
可愛らしいピンク色で見た目も華やかで気分が上がるロゼワイン。その色も、実は濃いものから薄いもの様々あり、色の濃淡は主に製法の違いによって変わってきます。
ちなみにロゼワインは、出来上がった赤ワインと白ワインをブレンドしたワインではありません。ヨーロッパでは発酵したそれぞれのワインをブレンドすることは原則禁止されています。
ロゼワインの製法は2つ
美しいピンク色のロゼワインですが、大きく分けて2つの方法で造られています。
赤ワイン用の黒ブドウを使用して、赤ワインの製造方法で造られるロゼワインの醸造方法です。 除梗・破砕と言って、房から果粒を外し、ワインに必要のない果梗(枝の部分)を取り除き、その後果実をプレスして果汁にします。その果汁と果皮や種を共に一定期間漬け置き(=マセラシオン)果皮から色素を抽出します。ある程度ピンクに色づいたところで果汁を抜き、その果汁のみを発酵させていきます。ブドウの果皮と果汁が接している時間が長いため、濃いめのロゼワインになります。
またセニエ(Saignee)とは、フランス語で瀉血(しゃけつ)=血抜きという意味。昔は淀んだ血を抜くと健康になるという考えがあり、タンクからピンク色の果汁を抜く工程が血を抜くように見えることからこう呼ばれるようになりました。
黒ブドウを使って、白ワインの製造方法で造られるロゼワインの醸造方法です。黒ブドウを果皮ごとプレスして果汁にします。搾った際に抽出された色素によってワインが色づきます。果皮と果汁を一緒に漬け込んで色素を抽出するセニエ法と違い、淡い色味のロゼワインになります。
<特徴まとめ>
セニエ法で造られたロゼは、果皮や種子からタンニンが抽出されるため赤ワインよりな味わいで、濃いピンク色に。
一方で、直接圧搾法で造られたロゼは、白ワイン寄りの味わいで淡いピンク色が特徴です。
この製法の違いによって、色の濃さや味わいも変わってきます。ワインによっては、ラベルに書いてあることがありますので見てみると面白いかもしれませんね。
全世界でロゼワインがトレンドに
実はここ数年ロゼワインが世界的にトレンドになっているのを知っていますか?フランスのプロヴァンスワイン委員会によると、世界のロゼワインの消費量は、
2002年から2015年までに30%も伸びているのだそう。
フランス国内ではロゼワインの消費量が白ワインを抜き、全体の30%を占めているほど!
出典:https://www.rosewinesworldtracking.com/
世界的なロゼワインブームの背景には、インスタグラムなどSNSの影響もあります。ミレニアル世代の女性が、色味の可愛らしいロゼワインの写真を投稿することでロゼワインブームを牽引しているという一面も。
また著名な俳優・歌手などがプロデュースしたロゼワインなども登場しています。
日本でロゼワインが出回り始めたころ、甘口のフランス産が主流だった影響があり、日本では「ロゼ=甘い」という認識が根付いていますが、今や世界のロゼ生産量のほとんどは辛口です。
ロゼワインは、白ワインの果実感や爽やかな酸と、赤ワインのタンニンからくるコクや渋味を持ったまさに
「白ワインと赤ワインのいいとこ取り」なワインです。
ワインを選ぶときにどんな食事を合わせたらいいだろうか?と悩まれる方も多いと思います。
そんなときに是非おすすめしたいのがロゼワイン。
どんな料理とも合わせやすく、シーンを選ばない気軽さがあり家に1本あると実はとっても重宝するワインなんです。
万能ロゼワインは、ペアリングにも大活躍!
ロゼの温度帯とペアリングの関係
ロゼワインはキンキンに冷やしても、徐々に温度が上がってきても、美味しく楽しめるワイン。良く冷えた状態では白ワインの様なすっきり感が味わえ、温度の上昇と共に黒ブドウのコクやタンニンが現れてくるので、ボトルでオーダーすれば、軽めの前菜から肉や魚のメインまで1本でカバーしてくれます。
出典:https://osusume.mynavi.jp/articles/2835/
適度なタンニンがある
=脂を流すので肉との相性も◎
ロゼワインは一般的に赤ワイン同様、黒ブドウの果汁と果皮を漬け込み、その後果汁のみを取り出し発酵させます(セニエ法)。そのため、ワインは果皮や種由来のタンニンが感じられます。このタンニンが肉の脂を流してくれるので、赤ワインの様に肉料理と共に楽しめるのです。現に、ニューヨークでは、“肉にロゼ”が主流になりつつあります。
辛口が主流&ちょうど良い果実味
=様々なスタイルの料理にマッチ
ロゼワインの味わいは、醸造方法(セニエ法・直接圧搾法など)により決まる部分が大きいですが、使用するぶどう品種からの影響もあります。例えば、中華やエスニック料理には、香辛料のニュアンスのあるシラーやピノ・ノワールから造られたロゼワインが、みりんや砂糖を使う和食には、果実味のある品種から造られたロゼワインがマッチします。
出典:https://bimi.jorudan.co.jp/topics/33279.html
ペアリング 基本のポイント
ワインのペアリングには、基本のルールがあります。
これを押さえておけば気楽にペアリングを楽しむことができます。
ワインの色と味付けの濃さをあわせる
ワインの中にも濃淡があります。色の濃いワインは、渋みやコクの成分であるタンニンが多いため、鶏肉や豚肉などのお肉料理や中華やエスニックなどの濃い味付けのお料理と高相性です◎
逆に淡い色味のワインは、魚介や繊細な味付けの和食などと合わせるのがおすすめです。
ワインの色と食材の色をあわせる
赤ワインには茶色や赤色、白ワインには黄色や白色の食材を合わせます。ロゼワインの場合には、ピンク色や赤色の食材を合わせましょう。(例)ハム、サーモン、海老、タコ、トマト、パプリカ、紅ショウガなどの和食材もOK
実証!おすすめペアリング6選
酢豚 × バスタ(ポルトガル)
出典:https://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/f44304056188ecb1e93fe7ce43b667d5.html
中華特有の油分や濃い味付けを「バスタ」のフレッシュな泡がすっきりとさせてくれます。まさに食が進む最高の組み合わせ。また使用されているブドウ品種の「バガ」は実が小さく皮が厚めなので造られるワインはタンニンを感じる味わいで酢豚の濃い味付けにも負けないロゼワインです。さらに爽やかな果実の香りがする辛口のワインなので、酢豚の酸味ともケンカしません。酢豚の甘酢っぱさに合わせて、少し甘味のあるタイプのロゼワインも◎
おでん 厚揚げとはんぺん(からし付)× バスタ(ポルトガル)
出典:https://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/f5579d8db371834e054a60591b0ee99f.html
おでんにロゼワイン!?と思うかもしれませんが、厚揚げの油分に「バスタ」の甘味が特に合いました!厚揚げやはんぺんのフワフワ食感と、フレッシュで繊細なバスタの泡との組み合わせが心地よいです。
トマトと海老のパスタ × ハル(スペイン)
出典:https://binanpasta.com/shrimptomatopasta/
ジューシーで華やかなロゼワインは、トマトの旨みや甘味を引き出してくれます。「ハル」は日本の春の暖かな日差しを連想して造られていて、甘酸っぱい苺や花々の香りがとても華やかなロゼワインなので、トマトソースとバッチリ!海老の旨味がしっかりしているので、セニエ法で造られたタンニン豊富なハルと合わせることで味付けの濃淡が合います。
少し辛めのトマトソースとも相性◎
角煮 × デルハイム ピノタージュロゼ(南アフリカ)
出典:https://panasonic.jp/cooking/recipe/0620.html
「デルハイム ピノタージュロゼ」の特徴である、程よくシャープな酸味が、角煮の油の甘味を流してくれます。「ピノタージュ」は南アフリカの代表的な黒ブドウ品種で豊かなタンニンとフレッシュな酸が感じられワインに程よいボリューム感を与えます。スパイシーでスモーキーな複雑味もあるので中華風の八角のエスニックな香りのあるものとも高相性です。
筍の土佐煮 × シャトークーロン
ロゼ コルビエール(フランス)
出典:https://panasonic.jp/cooking/recipe/0620.html
筍の優しい甘みとシンプルな白だしの味付けの土佐煮はフルーティーなで印象の南フランスの辛口ロゼワインがおススメです。またのほかに苦みのある筍は、果実由来の甘みと程よく調和して味に深みが生まれます。
岩下の新生姜 × シャトークーロン
ロゼ コルビエール(フランス)
出典:https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/004139/
岩下の新生姜とまさかの好相性!
「シャトークーロンロゼコルビエール」のフレッシュでバランスの良い酸とドライさ、そして程よい果実味が、生姜の甘酸っぱい味付けと合いました。試してみてください♪
ロゼワインで新ドリンク
ロゼパン
「ロゼパン」とは「ロゼ・パンプルムース」を略した言葉で「パンプルムース」はフランス語でグレープフルーツを意味します。
<作り方>
ピンクグレープフルーツジュースで氷を作る。
グラスに氷を入れロゼワインを注ぎ、輪切りにしたグレープフルーツを浮かべたりグラスに飾って完成。
出典:https://alc-paradise.com/wine
キールロゼ
白ワインにカシスリキュールを加えて作るキールですが、ロゼワインで作っても美味しいです。
<作り方>
カシスリキュールをグラスに先に注ぎ、その上にロゼワインを注ぐ。
(カシスリキュールの量で甘味を調節してください)
ロゼ レモネード
レモンの果汁に蜂蜜やシロップ、砂糖などで甘味をつけて冷水で割るレモネードは、ロゼを足してもさっぱり美味しい。
<作り方>
レモネードとロゼワインをグラスに注ぎ、軽く混ぜたら完成。市販のレモネードジュースでも良いですし、レモンを氷砂糖と蜂蜜で付けたレモンシロップ(レモネード原液)を使っても美味しく作れます。
出典:https://alc-paradise.com/wine
プレゼントにもぴったりなロゼ
見た目が美しく、華やかなロゼワイン。
エチケットもデザイン性が高いものが多く、日本では特別な時やプレゼントで飲まれることも多いですね。
エチケットが目を惹く
ペッティロッシェチェラスオーロダブルッツォDOC 2019
ブランド名:Cantina Orsogna
(カンティーナ・オルソーニャ)
原産国:イタリア
地区:アブルッツォ州
原産地呼称:D.O.P.チェラスオーロ・ダブルッツォ
種類:ロゼワイン
品種:モンテプルチアーノ
味わい:辛口
アルコール度数:13.5%
オーガニック情報:デメテール認証/ビーガン
コンクール受賞歴:IWC VINITALY2014受賞他
サーヴ適温:12-14度
まとめ
ロゼワインは幅広い料理と相性が良いため、
普段の食事とも合わせやすく、温度帯やカクテルアレンジなど、飲み方も無限大です!
是非、いろんな料理と組み合わせて、ロゼワインのペアリングを実践してみてくださいね。
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